Don't forget it.

この日の事をずっと忘れない様に、twitterにも書いたけど、ここにも私は書き留めて置こうと思う。

2021年12月17日。
モバイル版アイドルマスターシンデレラガールズに服部瞳子のシンデレラヒストリーが追加された。

たまに思うのだけど、本当にわたしは運営に動向を監視されているんじゃないだろうか?
いや、自意識過剰なのはわかっているが、今回追加されたストーリーはわたしを仕留めたらしめるに十分すぎる物語だった。

始まりは「ハッピーバースデー、私」
一見するとポジティブに聞こえるタイトルだが、運営さんはとんでもない爆弾を投げつけてきた。
それも「対私情緒破壊爆弾」だ。

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安部菜々担当でもあり、第7回シンデレラガールズ総選挙で安部菜々を応援していた私に、このタイトルとこの内容はヤバい。
対私特攻700%である。というのも。
第7回総選挙では、ナナ回だからという事でたくさんの方が安部菜々を応援してくださった。
そしてその結果発表は奇しくも5月14日。
そう、安部菜々の誕生日前日だったのだ。ゆえに私は何度もポエっていた。

安部菜々に12時を過ぎても解けないシンデレラの魔法をかけてほしい」と

https://twitter.com/Kita_Tukine/status/985784403728023552?t=B1n_iPqz5UaF_ftmRLR7XA&s=19

https://twitter.com/Kita_Tukine/status/985902553324896256?t=F8msXelhVkr9xc02qHfpZQ&s=19

https://twitter.com/Kita_Tukine/status/995868218177740800?t=9FRAd1MU58sSRQ7dhsp4EA&s=19

そして私たちは無事に安部菜々に、最高の誕生日を届けられたわけである。

「ハッピーバースデー、ウサミン」と。

そこへ来てこのシンデレラヒストリーの内容である。
服部瞳子は自分の誕生日にオーディションを受ける。一度でも受かれたなら、自分に自信が持てるかもしれない、と。
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しかし待っていたのは非常な現実で、彼女は自分の限界を悟ってしまう。
12時を過ぎても解けない魔法なんて、昔の彼女にはなかったんだって思い知らされて、打ちのめされて、彼女は折れてしまった。

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安部菜々に12時でも解けない魔法をかける事ができたわたしには、このコミュはどんな鋭い刃物よりも突き刺さる。
タイトルからもわかると思うが、このコミュには安部菜々もでるのだ。
安部菜々が出てくるシーンは、解釈的には「大型ビジョンに映るアイドル」と「チラシを配る地下アイドル」の構図で、
「輝かしい活躍をおくるアイドルがいる一方で、輝きが埋もれたアイドルもいる」という事を表しているのかもしれない。
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しかしわたしにはそれだけじゃなく、

「12時を過ぎても魔法が解けなかったシンデレラガール安部菜々」と「12時を過ぎて魔法が解けてしまった服部瞳子」の対比にも映ってしまうのだ。
たくさんの応援を受けてシンデレラガールに輝いた安部菜々をそばで応援していた1人である私には…

正直、ここまで見てわたしはもう瀕死だったのだが、救いはあった。一応、あった。
次の話は少し後の話。
服部瞳子が再デビューする、その前日譚だ。

夢を諦め喫茶店で働いていた服部瞳子
きっとそのまま幸せになる事も出来たのだと思う。しかし、彼女のこころは晴れない。
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ずっと、胸の奥から聞こえてくる何かに怒り、憤り、耳を閉ざしていたのだ。
それはきっと、彼女が捨てられなかった想い。
どれだけ口で「叶わない」と言っても、
どれだけ頭で「大人にならなくちゃ」と分かっていても、
忘れてしまったいほどに苦しくても、それでも消し去る事ができなかったアイドルへの熱情。

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ジシンを失ってしまった彼女が必死で目を背けようとし続けたのは、少女の頃に描いた彼女の夢だった。
だからこそTVに映ったアイドルが眩しすぎて、彼女はまともに見られなかったのかもしれない。

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「28歳なんていう自分よりも年齢的には厳しく、更にテレビキャスターなんていう華やかな職を捨ててアイドルへの転身」

その姿が服部瞳子にどう映ったかはわからない。
感情が高ぶっていたからこそ憎く思ったかもしれないが、きっとその根底にあるのは憧れだったのではないかと私は思う。
自身の全てをかけてアイドルに挑戦しようとするその勇気に。

だからこそ、彼女の心にはきっと響いたはずだ。

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「年齢なんて関係ない」

という、川島瑞樹のその言葉が。

そして物語は続く。
ここから先の物語は、ぜひデレステの服部瞳子メモリアルコミュで体験していただきたい。

そう、彼女は運命と出会えたのだ。

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私は常々いっているのだが、私が大好きなカードの一つ、
[コーディナルウィッチ]というカードのセリフに

「出会いと言う魔法で人は変わっていける」という言葉がある。

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これは諦めが悪く何度も喫茶店に通い詰めた客だけの事を言うのでなく、
例えばバレンタイン反省会の和久井留美や三船美優。
空想公演で共演した西園寺琴歌、龍崎薫、小関麗奈。
その他にも仙崎恵磨や岡崎泰葉、高森藍子大和亜季安部菜々佐藤心……
まだまだたくさんいる事務所のアイドル仲間たちとの出会いが、経験が今の彼女を一層輝かせるに至ったのだとそう言っているのだ。

彼女がそれを運命というならそれら全てが意味を持つ。
転んで、躓いて、傷ついて…それら全ては無駄じゃなかったのだ。

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今回のコミュは、劇中で和久井留美が言う花のように万人受けするものではないだろう。
ツラく思う人もいるだろうし、重いと感じるのもきっと間違いではない。
だけど、もしこの花を。
執念深いだけと強く笑うこの一輪の花を美しいと思ったから、私にはこんなにも深く突き刺さっている。

Don't forget it.
私は忘れない。
彼女が二度と、自身の夢を忘れないように。


追伸
今回のシンデレラヒストリーがもしツライと感じたなら、デレステの服部瞳子メモリアルコミュを見てほしい。
そこには、ここで描かれなかった彼女の物語がある。
服部瞳子担当がなんとか耐えられたのも、彼女の「シンデレラヒストリーのその先」を知っていたからだと思う。
そして、良ければ服部瞳子がイベント報酬だったススメ! シンデレラロード(通称スシロー)のイベントコミュも見てほしい。
運命の出会いを果たした服部瞳子がどうなったのか…
他でもない貴方ジシンの目でぜひ見届けてほしい。